40代で独身。
ふと、不安になる夜があります。
もう、結婚するには遅いかも……。
いや、まだ大丈夫。
その思いのせめぎ合いなのかもしれません。
でも、本当にそうなのでしょうか。
「私は、まだときめきを望んでいる」
それが、正直な気持ちだったと思います。
恋愛に年齢制限はありません。
けれど、結婚となると足がすくむ。
40代とは、そんな年代ではないしょうか。
結婚観は人それぞれです。
婚活という選択もあるし、誰かに紹介してもらう道もあります。
恋人との時間を大切にしつつ、一人で暮らすという充実した人生もあります。
私自身は、20代、30代と二人で暮らした後、40代で一人になりました。
一人の方がいいと思って別れましたが、不安になる夜もあります。
今日は、40代の恋愛と人生に寄り添う、とっておきの4冊を選んでみました。
心が揺れる夜に差し出したい、4冊の処方箋
処方箋①:『自転しながら公転する』山本文緒|揺れながらも、人生は進んでいく
都(みやこ)は32歳。アウトレットモールで働きながら、介護が必要な母を抱え、歳上の恋人との結婚も決断できないでいます。
仕事か、恋愛か、家族か。何かを選ぶたびに、別の何かが遠ざかっていく感覚に、覚えがありすぎてせつなくなります。
この小説が特別なのは、主人公が「答えを出す」物語ではないからです。都は揺れ続けます。揺れながら、それでも前に進む。その姿がリアルで、「決断できない自分を責めなくていい」という感覚を手渡してくれます。
ドラマチックな展開より、日常の中の小さな感情の揺れを丁寧に拾い上げる山本文緒の筆致が、惑う心に静かに効いてきます。
処方箋②:『平場の月』朝倉かすみ|再会から始まる、大人の恋
40代の恋愛を、驚くほどリアルに描いた小説です。
地方の病院の待合室。バツイチ同士の男女が、高校の同級生として再会したことから始まる恋です。
若い頃とは違う、落ち着いた時間。
派手な展開はありません。
けれど、静かに積み重なる言葉と視線が、まっすぐに胸に飛び込んできます。
40代の恋愛は、勢いだけでは続きません。
生活を背負い、過去を抱え、それでも誰かと並びたいと思う、主人公の気持ち。
焦りと諦めと、それでも消えない温もりの混在がリアルです。
もう一度、誰かと歩いてもいい
「もう遅い」ではなく、
「いまだからこそ」。
処方箋③:『マチネの終わりに』平野啓一郎|選ばなかった未来も、人生の一部
世界的なギタリストと、国際報道記者。二人が出会い、惹かれ合い、すれ違う。
この小説に「過去は、未来によって変えられる」という一節があります。
40代で恋愛を望む人の多くは、過去のどこかで「あのとき違う選択をしていたら」という思いを持っています。平野啓一郎はその感覚に、哲学的な答えを提示します。
今から始めることが、これまでの人生の意味を変える——、そういう読み方ができる小説です。
文体は格調高く、登場人物たちも成熟した大人として描かれているため、濃密な読書体験をぜひ。
処方箋④:『るきさん』高野文子|結婚してもしなくても、軽やかに生きていく
最後に、あえてマンガを。
何十年も前の作品ですが、古びません。
欲しいものを、欲しい分だけ持つ。
そんなるきさんの、軽やかな背中。
彼女のように生きたいと、憧れています。
るきさんは、結婚していません。
でも、毎日を楽しみ、ひとりの時間を愛し、自分のペースで暮らしています。
大きな成功も、劇的な恋もない。
それでも人生は、きちんと温かい。
この漫画に立ち戻るたび、
結婚を望んでもいい。
でも、いま結婚していない自分も、十分に価値がある。
焦りの輪郭が、少しぼやけてきます。
誰かに話を聞いて欲しい夜は
若くはないけれど、まだまだ恋をしていい。
40代の恋愛や結婚への悩みは複雑です。
体の変化も訪れる年代のため、体調管理とメンタル管理の両方で憂鬱になることもあります。
自分一人で抱えていると、どんどん重くなる。誰かに話すだけで、荷物の重さは変わります。
身近な誰かよりも、専門家の方がストレスなく話せることもあるでしょう。
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まとめ
40代で結婚は、「もう遅いのでは」と思う夜。
婚活情報をネットで検索してみるのもいいでしょう。
でも、お気に入りの飲み物を片手に物語の世界に旅立つのも、未来を急がない、優しい時間です。
結婚を望むあなたも。
まだ迷っているあなたも。
今夜は、物語を一冊。
あなたの時間を、あなたの手に取り戻すために。
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